俣彦のブログ

休みの日。徐に書き始めます。

マラソン大会にハマる理由がわかったような気がします。

 マラソン大会と言うものに生まれて初めて参加しました。厳密には初めてではありませんが、ウン十年前の。学生時代のそれは言わば強制されてのモノ。であるのに対しまて今回は自発的にエントリーしたものでありました。
 大会当日。受付開始は午前9時。レース開始は11時。にも関わらず朝の7時前に現地に到着した私。何故か?答えはシンプル。渋滞に巻き込まれたくなかったから。首尾よく駐車スペースをゲット。レース開始まで後4時間。とりあえずジョギングしてみる私。コースに出る。しばらく走ると1キロを示す看板が横たわっている。そのまま進む。今度は3キロのレースの折り返しを示すコーンに出くわす。目の前は登り坂。これ以上進むのは止めよう。振り返ると1キロを示す看板が目に入る。今いるところは1.5キロ地点を示すコーン。その間500m。少し速足で戻り、タイムを採ってみる。2分36秒と出た。駐車場に戻る。スタートまで後3時間半。既にやることが無い。厳密にはやれることは無いわけではありませんが、それをやると体力を消耗することになるのが目に見えている。体力を温存することも兼ねとりあえず寝る。
 午前7時半。やはり渋滞を回避するためなのか徐々に参加者のクルマが入って来る。気にせず眠る。
 午前8時。寝たふりにも飽き外へ出る。出来ることと言えば……走ること。このままではレースの前に疲れてしまう。外を見る。案の定渋滞。クルマの中でイライラするのと、早く着き過ぎてしまったためウォーミングアップで潰れしまうのとではどちらが良かったのか自問自答しながら散歩に変更。
 午前8時半。受付会場へ足を運ぶ。参加賞のバナナを受け取る。そう言えば会場に着いてから何も入れてないことに気付く。早速頂く。
 午前9時。辺りを散策するも知り合いに出会うことが出来ない。クルマの中と散歩を繰り返す不審者と化す。
 午前10時。外を見回すと皆、結構なペースで走っている。スタート1時間前。……疲れないのだろうか?
 午前10時50分。スタート会場へ足を運ぶ。かなりの人が集まっている。よく見るとプラカードが見える。各自のタイムに合わせ、速い人は前。そうでないかたは後ろに並ぶことになっているらしい。公式の記録が無い私は、50分以内のエリアと55分以内のエリアの境目辺りのアウトコース側に陣取ることにした。
 午前11時。スタート。予想通り内側に人が集まる。これ幸いと特にスピードを落とすことなくカーブを曲がる私。それでもなかなか進めない。……なぜか?答え。私と同じように渋滞を回避すべく外へ陣取っている選手が居るから。様子を見ながらランナーとランナーのギャップや(本当はいけないことなのでありますが)中央分離帯を利用しながら徐々にポジションを上げる私。
 1キロが過ぎた。4分台後半の入り。速いのか遅いのか定かではないが、とりあえず足に負荷が掛かっているわけでは無いようだ。しっかり息を吐き切ることを忘れずに。どうやら私のほうが……。の前に居る選手達をターゲットにしながら歩を進める私。
 2.5キロ。橋を越え、人工の島へと渡った私。ここから5キロは平たんな道。故に目標が無い。とりあえず倉庫の看板で気を紛らわしながら、前の選手を拾っていく。
 4キロ。先に折り返して来た先頭集団に遭遇。ほぼみんな同じ学校の選手たちらしい。地元の学校では無いところを見ると大会側が誘致したのか。それとも勝てるレースを選んだのか……。
 折り返しの5キロ。タイムは試走の時より1分以上速いタイムだ。大丈夫か?でも呼吸も足も乱れていない。ここ1キロの人間観察が良い方に向いているのか?ならば今度は後続集団を観察しながら進むことにしよう。
 6キロ過ぎ。後続集団が途切れる……。しかも……アゲンスト。帽子が飛ばされないように被り直し、前の集団を拾いに掛かるも(前へ行けば行くほど速いランナーが居るので当然のことなのでありますが)なかなか捕まえることが出来ず。
 7キロ過ぎ。カーブを曲がる。追い風に変わる。目の前に橋がある。
 7.5キロ。橋の上。本来であれば上空を飛ばす予定であったが諸般の事情で自粛となったドローンを持った係のかたがこちらを撮影している。元気をもらう。
 残り2キロ。下り坂。スピードは出るがその後、上りが待っていることを思うとあまり突っ込みたくはない。……どうしよう。徐に目を右前方に見やると何故かランナーの姿がこちらに向かって走っている……。30分あとにスタートした5キロの選手たちだ。その後の上りを忘れるべく(前のランナーを拾うことが出来なくなったこともあり)人間観察をして気を紛らす。
 関門のカーブ。特に問題無く通過。
 残り1キロ。久しぶりに時計に目をやる。……どうやら自己ベストを狙うことが出来そうだ。ピッチを上げることにした私。残り500m。地元ケーブルテレビ局の服を着たかたが特に撮影をしている様子でも無く中央分離帯に佇んでいる。何故だろう?もう一度ピッチを上げてみる私。ゴール地点の辺りから司会のかたの声が聞こえる。なんて言っているのかはわからないけどゴールが近いことを伝えてくれているようだ。
 最後のカーブを曲がる。先程の司会者のかたと目が合う。笑顔だ。事情を呑み込むことが出来ない。フィニッシュ地点に辿り着く私。手元の時計に目を向けると……。
 具体的なタイムはここでは述べませんが、その時私が漏らした言葉は
「……入った。」
でありました。望外の記録を出すことが出来ました。
 普段利用していますランニングマシンや公園の中ですとマシンの場合。テレビが備え付けられているものがあったとしましても、走っている事実を忘れることが出来るわけではありませんし、道路を走る場合ですと、気を紛らすことは出来るのでありますが。その要因となりますのが交差点や乗用車と言いました身の安全を確保するため、やむを得ずスピードを緩めたり、止まったりすると言いました走りを阻害する要因としてであるのに対しまして、大会の場合。勿論参加理由にもよりますけれども、順位や自己ベストを意識しないのであれば走るペースを落とすことなく走っていることを忘れさせてくれるモノが随所に仕掛けられている。それがあるから毎週末。移動する時間も気にせず。各地のレースに参加されるかたが出て来ることになるのかな……。そんなことを思いながら10キロ走。楽しませて頂きました。